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イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密

テレビで放送されていたので録画して見ました。
録画時間を見ると少しカットされていたかもしれないけれど、支障なく見られました。

面白かった。
第二次世界大戦中、ドイツ軍の最高難度の暗号、エニグマの解読に挑んだ天才数学者の話です。

この天才数学者アランを演じたのがカンバーバッチ。
偏屈で、神経質で、気難しくて、でも天才という役がほんとぴったり!!
シャーロック・ホームズもぴったりだったし、今回もどことなく似てるような。

当然周りの人間とうまくやれるはずもなく、暗号解読チームは解散寸前に。
でも悪気があるわけではない。悪い人ではないんです。
途中から暗号解読に外から加わった女性、ジョーンのアドバイスに従って、りんごをお土産に持ってきたシーンのアランは可愛かったな。

映画は現代のアラン、戦争中の暗号解読をしている青年期のアラン、そして、アランの幼少期の話が、入り混じりながら進みます。
けれど決してわかりにくくはなく、むしろすごいナチュラルに過去と現在と未来が繋がるからすごいなと思いました。

アランの過去の話は切なかった……。
そして現在のアランの姿も。
自分が生涯をかけて作り上げたマシンにクリストファーと名付けたアラン。
誰も成し遂げられなかった偉業を成し遂げたのに、いまとなっては信じられない罪状に、信じられない治療の末、命を落としたアラン。
優しげな瞳でマシンを見つめる、ボロボロなアランの姿、そして文字だけで伝えられた彼の最後に、涙しました。

なぜか、ミルク、という映画を思い出したなあ。
あれも泣けたなあ。
素晴らしいことを成し遂げた人が、報われてほしいなあ。

いい映画でした。
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グレイテスト・ショーマン

グレイテスト・ショーマンを映画館で見てきました。
面白かったー!
でも久々の映画館だったので、爆音に最初びびりました。
あ、こんなに映画館って音大きかったっけ、となりました。
音響がちょっといいスクリーンだったからかな。
200円高かったけど、ミュージカル映画だったので、よかったかな、と思います。

ミュージカル映画、というのは知って見に行ったのですが、ほんとにミュージカル!! という感じで、最初は若干戸惑いました。
何しろ展開がめちゃ早い!!
特に冒頭の、主人公と後々妻になる女性との、子供時代の出会いから別れ、そして再会に結婚、まで、だったかな? が、ノンストップで歌と踊りでバーーっと進んで行く。
途中で、ああ、なるほど、物語の前提、みたいなところなんだな、だからこう描くんだな、と納得してからは、身を委ねるように落ち着いて見られました。
そのシーンが駄目ってわけではなくて、すごくロマンチックで素敵なんです。
ただいきなりノンストップ! という感じで行ったので、おうおうという感じでついて行けずに焦っちゃった感じです。

そして終始、
歌! 歌! 歌!
ショー! ショー! ショー!
といった感じで、全部見所!! という感じでした。

結構、本国の批評家などからの評判はよくなかったそう。
でも観客の口コミでどんどん興行成績が上がっていったとか。
なんかそれもわかる気がします。
すごく展開が早いから、情緒的なものはないかなあと。
あと、展開が早いせいか、主人公のバーナムが結構勝手で、ひどいんですが、それに対する批判があるにはあるんですが、え、それでもういいの? 許しちゃうの? という感じになりました。
でもヒュージャックマンが、バーナムの、お調子者で、身勝手で、でも人間味があって、ダメなところもたくさんあるけど、憎めない男、というのをそれはもう超魅力的に演じているから、そこまでひっかかるわけでもないです。

細かい突っ込みどころをすべて凌駕するくらい、歌のシーンが素敵でした。
酒場のシーン、ブランコのシーン、ショーのシーン、バーナムにひどい扱いされたあとのサーカスのみんなの魂の叫びのようなシーン。

ああもう一回見たい!!
展開をすべて知ったあとで、落ち着いてシーンの素晴らしさだけに浸るために見たい、と思わされる映画かなあと思いました。

ル・アーブルの靴みがき

アキ・カウリスマキ監督の作品です。

この監督、いつどこで知ったかすっかり忘れてるんですが、多分どこかで紹介されていたので興味を持ち、何本か見たら面白かったので、それ以来好きな監督さんです。
カンヌとかベルリン映画祭で賞をいっぱい取ってる有名な監督です。

すっごく淡々としていて、カメラもほとんど動かなくて、今回の映画も満腹になってから見たのがいけなかったのか一瞬意識がとび、一眠りしてから見ました(汗)

雰囲気はシリアスなんだけど、なんか変にくすっと笑ってしまうようなおかしな滑稽さがあって、舞台があまり色もなく寂しい感じの街並みなのに、見たあた月並みですが、ほんと温かい気持ちになれます。

今回の映画もそうでした。
出てくる人、みんな優しい。
でもみんな始めからわかりやすく優しいわけではない。
最初は若干みんな主人公に冷たい感じだし。
けれど一人の不法移民の少年を逃してあげようとする主人公の老人に、みんな自然と手を貸します。

この自然と、というのがいいんですよね。
みんな、優しくしよう、親切にしよう、いいことをしよう、みたいな感じが全然なくて、ごく自然と、当然のように、迷いなく、同じ選択肢を選びます。
人助け、という感じでない。
なんか、我が身を振り返って反省したくなるほど。
自分の立場が悪くなるとか、迷惑とか、考えていない感じがします。
この少年をどうしよう、と話し合う場面がないせいかもしれない。
多分描いていないだけで、あったのかもしれないけど、それがないことで、あれ、いつの間にかみんな協力者になって、少年をあれこれ工夫して逃がそうとしている、ということに、みんなの行動で気づくことになり、みんなの温かさ、優しさがより強調される気がします。
それが見ていて面白くて、温かい気持ちになるんですよね。

最後にまさか、と思って泣きそうになったら、いい意味で裏切られました。
ちょっとおとぎ話みたいな雰囲気に、ラストでより一層なったけど、こういうラストもいいよね、と思える、いい映画でした。

スポットライト 世紀のスクープ

レンタルしました。
面白かったですー!
アクションとか恋愛もないし、地味な映画なのかなとは思いますけど、じーっと集中して見てしまいます。
カトリック司祭による児童への性的虐待、そしてそれを組織的に隠蔽していたことを告発した、日刊紙ボストングローブの記者たちの地道な戦いを描いた話です。実話です。


いやー、なんていうか、色々考えさせられました。

ボストングローブ紙の中でも、一つのテーマを一年に渡って連載するスポットライト欄。
少数精鋭のチームのみで動き、取材内容は同じ社のチーム外の記者にも極秘。
取材内容は自分たちで話し合って決める。

けれど今回のこの事件は、新しく就任した編集局長の提案により、取り組み始めます。

この編集局長、決して偉そうでも上からでもなく、丁寧で、寡黙で、けれど確たる信念を持っている感じで、すごくよかったです。

新しい編集局長の提案に、最初は戸惑い気味ながらも取材に取りかかるチーム。
しかし少し本腰を入れただけで、すぐにこの問題の深い深い、そして巨大な闇に気がつきます。
ここら辺は、恥ずかしながら全然この事件知らなかったので、記者と一緒に驚いていく感じで、見ていてすごくひきこまれました。

被害者団体を通じてひたすら被害者にインタビューをし、関わった弁護士に話を聞き、そして教会が出している年鑑から、どう虐待神父を庇って、問題を隠蔽してきたか、そしてそれが組織的な指示によるものだったか、を暴いていきます。

明らかになるこの話自体も、被害者の様子もすごく衝撃的なんですが、見終わったあと考えさせられるのは、少し調べ出しただけで、ボロボロと明るみに出る真実なのに、これまで誰も調べようとしなかった、ということの衝撃です。
それは映画の中でも、スポットライトのチームリーダーが痛感していました。

関係者に話を聞いていると、被害者団体も、関わった弁護士も、何年も前に資料を送っているだろう、と怒る場面があります。
でもそのことを誰も覚えていなかったり、相手にしなかったりしてきた。
しかし、確実にその資料は届いていたという証拠に、過去、スポットライトのチームリーダーが小さな記事を書いてるんですね。
けれど誌面の穴埋め的な記事で、本人は書いたことすら、忘れているという。
それを知ったリーダーの様子は、感情をあらわにするわけではないけれど、贖罪のように、確固たる意志で、教会の闇を暴こうとする姿が、切なかったなあ。

リーダーが、友人で、教会側の弁護をしていた弁護士に協力を迫るんですね。
みんな薄々何かあると気づいていたのに、何もしなかった、というリーダーに、弁護士は、確かにそうだ、ならばお前はどうだ、お前は何をしてきたんだ、と攻めるんですね。
それに対してリーダーは、正直に、わからない、自分でもわからない、と答えるんですね。

でもみんなみんなそうだったんだよなあ。
編集局長が言わなければ、取材しなかったわけだし。

それってなんでかはわからないけど、宗教に対する意識が、やっぱり根本から違うのかなと思いました。
もう体にしみついている。
たとえ大人になって子供の頃ほど教会に行かなくなっても。

スポットライトのメンバーが、組織的な隠蔽が明らかになったとき、俺は小さい頃くだらない理由で教会に行かなくなった、でもなぜか将来、必ず戻るだろうと思っていた、と話して、泣くんですね。

被害者団体の代表が話していた、これは肉体の虐待だけでなく、精神の虐待なんだ、という言葉が思い出されました。

被害者団体も、弁護士も、神父の性的虐待を受け、大人になった者たちを、サバイバーと呼びます。
みんな酒やドラッグに溺れたりして死んでしまうから。
妻も子供もいて、立派な職業についている男性が、その話を向けられた途端、顔を張りつめ、涙を流す。
ほんと、胸に迫りました。許せない。

みんな、薄々知っていたけど、無意識に、見ないようにしていたのかな。盲目的というか。
それだけ宗教は、宗教の象徴的な教会は、人々の間で重要な存在なんだろうな。。。

そういう人々の信仰で成り立ってるくせに、それにつけこんで好き勝手する神父たち、それを隠す組織には嫌悪感しかわきません。

最初の告発記事を載せた朝、休みだというのに気になって出社したスポットライトチームは、朝から鳴り止まない電話に驚愕します。
ほぼ、被害者たちからの電話でした。
なんていうか、泣けてきました。。。

いい映画でした。

ルーム

レンタルして見ました。
重かったけど面白かったです。

17歳のとき誘拐され、納屋に七年間監禁されていた女性と、その子供が主人公。
犯人の犬が病気になったから見てくれと声をかけられ、誘拐された少女はその後一人の男の子を出産。
その男の子、ジャックが五歳になったとき、脱出をはかる。

約二時間の映画で前半は監禁部屋の親子の様子、そして脱出まで、後半は、脱出してからの様子が描かれます。


七年間監禁、って、時折ニュースなどで見たり聞いたりしますけど、なんていうか、想像を絶するつらさだよなと。
監禁されている間も地獄、助かってからも、最初は自由に歓喜しても、だんだんと失われた時間や、いろいろなものに直面して、どうして私だけが、という気持ちになっていく。

この映画は監禁を描くものではないから、犯人の男からの暴力とかが頻繁にあるわけではないんだけど、女性の態度からどんな目にあってきたかすごく伝わってくる。

たとえば犯人は週一回最低限の生活物資を差し入れして来るんですが、女性がお礼を言いたくないんだな、というのがすごくわかる。
男にキレられそうになって一応言うんですが、男は誰が生活費を払ってると思ってるんだとか言うんですよ。
もーほんと死ね!! って感じですよね。
勝手に誘拐して監禁しといてなに養ってる気になってんだ。
でもこういう男って本当にいるんだろうな……。
そう思うと超怖いです。頭おかしい。


でも主人公の女性・ジョイはほんと強いと思う。
狭い納屋でも、子供のジャックに運動させたりきちんと掃除したり決まりを守らせたりと、ちゃんと生活しています。
ジャックのために、ちゃんと生活しようとしたんだろうなあ。


ジョイは作戦を立て、二人は無事脱出し、ジョイの両親とも再会します。
しかし七年間は長い……。
両親は離婚して、再婚しています。
しかも祖父は犯人との子供であるジャックを受け入れることができない。

祖父の気持ちもわからなくもない。
でもジャックを受け入れないってことは、自分の娘も受け入れないってことなんだって、わからないのかなと腹が立ちました。
まあこれは気持ちの問題だから、周りがなに言ってもどうにもならないのかもしれないけど。

二人は祖母と、その恋人レオと共に暮らし始めます。
このレオがいい人でほんとよかった。
レオがろくでもない男で、そっちを祖母が優先して、とかなったら、二人にとってつらすぎる展開でしたがそうはならなくてほんとよかった……。

子供のジャックは最初、いきなり広がった世界に戸惑い、中々馴染めないけれど、逆にジョイも、最初は喜びにあふれていたけど、だんだんとふさぎこんでいきます。
ジョイがアルバムの同級生たちを見ながら、ジャックにこの子たちどうしてると思う、と聞くんですね。
当然ジャックはわからない、と答えます。
ジョイは私もわからない、でもこの子たちには何もなかった、と呟きます。
この場面はつらかった……。

祖母や、その恋人レオを見ていると、辛い目にあった当事者を支えるには、その何倍も、強く、優しくなければならないんだなと思いました。

祖母もつらい。
ジョイと言い争いする場面が一度だけあるんですが、どっちの気持ちもわかってつらかった。

けれど、強く、優しい二人がいてくれて、本当によかった。
ハチクロを思い出したなあ。
当たられても、一番つらいのは当事者だということをちゃんとわかっていて、本心からきつい言葉を言ったわけではないというのもわかっている。
そういう深い愛情を持った人が側にいてくれてよかった。
レオも丁度いい距離でみんなを見守ってくれています。
だんだんとジャックが二人に懐いていく様子にも泣けました。
祖母がジャックに言ったように、月並みだけど、助け合って生きていく人がいる限り、ジョイとジャックは大丈夫だと思える終わりでよかったです。

ジョイもジャックも、本当に演技がうまかったです。
ジャックの子役の子、ほんとすごい。
でもジョイ役の女優さんもすごかったです。
ちょっとした表情で気持ちが伝わってきました。

つらいけど、いい映画でした。
プロフィール

柳 多久

Author:柳 多久
いろいろな感想を記録していきます
成人済みの腐女子です

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